女の子の王子様

「ねぇねぇ、エステル」

エステル「何です? 

「エステルってさ、フレンの為にお城抜け出して、危険な外に飛び出したんでしょ?」

エステル「はい。フレンの身に危険が迫っているって伝えたくて……」

「そっかー……それでそれで?」

エステル「はい?」

「結局、フレンとユーリ、どっちが本命なの?」

エステル「ほっ……本命!?」

「正反対な部分もあるけど、二人ともイケメンだし、頼りになるし優しいし……古今東西昔っから、レッド派かブラック派かって問題は乙女の永遠の命題だよね!」

エステル「レ…レッド……? ブラック?」

「あー…つまり。最初はてっきりユーリなんだと思ってたんだけど、フレンってすごく……王子様じゃない?」

エステル「えっと……フレンは王族では………」

「そうじゃなくて。んー…金髪碧眼で白い馬が似合ってキラキラしてて……まんま、エステルが好きな物語に出てくる王子様みたいなんじゃないかなーって」

エステル「! すごいです、! どうして知ってるんです? も読みました? この全153巻の……」

「いや、読んでないんだけど何となく。でもそっかー、やっぱりね。それじゃエステルも迷いどころだね」

エステル「わっ…私はそんなことっ……! こそどうなんです! フレンともすごく仲良しじゃないですか!」

「うーん、そう? でも確かにフレンは恰好良いよね! あのキラキラで笑いかけられると無駄にドキドキするし、次期騎士団長だけあってカリスマー!って感じだし。それに、剣での戦い方も『正当な騎士』って感じでユーリとは違うもんね!」

エステル「は騎士の剣が好きなんです?」

「亜流もいいけど、やっぱり型がキレイな剣技ってすごくカッコイイなって! 王子力高い!」

エステル「それならにも騎士団仕込みの剣教えてあげます!」

「えぇ!? 私はいいって……ちょっと、エステルー!?」



レイヴン「……………」

フレン「あれ、レイヴンさん、こんな所でどうなさったんで……」

レイヴン「――フレン」

フレン「は…はい!」

レイヴン「たまには俺が剣の稽古を付けてやろう」

フレン「シュ…シュヴァーン隊長!? っ……こっ…光栄です!!」

ユーリ「あ、何だよおっさん! フレンばっかずりーぞ! いつもは俺がどんだけ言っても嫌がる癖に」

フレン「ユーリ、邪魔しないでくれ! 今は僕が――」

ユーリ「いいや、俺だって――」

レイヴン「――ならば二人でかかって来い。行くぞ!」

ユーリ「うおっ! ちょ…おっさん!?」

レイヴン「推して参る!!」



リタ「………馬鹿っぽい」

ジュディス「あら、微笑ましいじゃないの」

パティ「うむ! 青春じゃのー」

カロル「大人って………」

ラピード「わふ……」






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